退職金規程の不利益変更
既得権の保護と経過措置の検討
退職金制度(規程)を改訂することができるのは、あくまでも今後の分について。
これまでの退職金規程で計算された金額は、保証しなければなりません。
現在ほとんどの会社の退職金規定は右肩上がりのカーブを描いています。
ですので、見直しの時期が遅れれば遅れるほど保証しなければならない金額は大きくなります。
バブル期の節税対策で適格年金を導入、それに付随して保険会社の退職金規程のサンプルを活用した企業のほとんどは、右肩上がりかつ身の丈以上の退職金水準になっています。
問題を先送りにして良いことは一つもありません。早めに検討を行いたいところです。
また、既得権の保護とともに、特に退職が近い社員についての配慮が必要です。
後数年働けば…、という人は不利益のインパクトも大きくなります。そのため、同意を取ることは非常に難しくなります。
経過措置を設けるなどして、社員へのインパクトの少ない方法・納得感のある方法を検討しましょう。